ホントにあった不動産の怖い話 ①
どうもこんにちは。"そん"です。
不動産取引の影にドラマ有り。
私がこれまでに体験・伝聞してきたドラマをシリーズにしてお話しをしていきたいと思います。
※もちろん不動産ファンタジーです。信じるか信じないかは貴方次第です。実在の人物・企業・団体等とは一切関係が無い事をあらかじめお伝えさせて頂きます。
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【第一話】
私がまだ入社して間もない頃です。
3人のご家族が弊社にご来店されました。
仮に
・ご主人様 A
・奥様 B
・娘様 C
としましょう。
そのご家族は賃貸アパートにお住まいでしたが、2人目のお子様の出産を控え手狭になってきた事から中古マンションを探されておりました。
まだまだ拙い私の接客ではありましたが、上司のサポートやご主人様と趣味の話が合い、無事購入の申し込みを頂く事が出来ました。
この時点では住宅ローンの事前審査も通過し、
リフォームプランにも華を咲かせ順風満帆なマイホーム探しだったと言えるでしょう。
奥様の表情が商談を重ねるにつれて暗くなっていく事を除いて・・・
契約を翌々日に控えた朝、
上司「今日明日くらいでご主人から連絡くるぞ」
そん「契約日時の確認とかですか?」
上司「だと良いな」
そん「…?」
今思えば上司には虫の知らせが届いていたのでしょう。
当時の私はそこまで人の機微に通じておらず分かりませんでしたが、今思い返せばやたらと商談を長引かせたり、もっと良い物件あるんじゃない?と物件購入を先送りにしようとしたりと毎回の商談時に奥様フラグ立て過ぎだったな、とこう思うわけです。
その日の夕方頃。
プルルルルルル。
社用携帯に映る「ご主人様A」の文字。
幾許かの嫌な予感と共に通話ボタンを押す私。
そん「お世話になります。そんで御座います」
ご主人様「…………。」
そん「……?もしもし?」
ご主人様「すいません、離婚する事になりました」
そん「………はい?」
話を纏めると以下の通りでした。
・買付書を出してからも奥様が購入に反対する。
・ここで止めると色んな人に迷惑が掛かるし、物件も気に入っているからとご主人様が奥様を説得。
・手付金を銀行から引き出してくれとご主人様が奥様に頼むも拒絶。
・怪しんだご主人様が自分で引き出そうと銀行へGO
・口座残高軒並み\(^o^)/
今となっては奥様の浪費癖が酷かったのか、他に男が居て貢いでいたのか知る術はありませんが、自分が一番辛いにも関わらずキャンセルの連絡を消え入りそうな声でくださったご主人様には尊敬の念が絶えません。
そしてこの一件が私の不動産人生における初買付であり初買付飛ばしであり、この後出し元の業者にメチャクチャ謝ったのは言うまでもないでしょう。(この手の案件は年1くらいのペースで遭遇します)
不動産取引の裏側には数多くのドラマが存在し、営業マンの心を掴んで離しません。
高給取りで派手で威圧的なイメージの強い不動産業界ですが、彼らの背中には多くの悲哀も同居している事も併せて伝えていけたらと思います。
初回ということで私の思い出エピソードをかなり不動産ファンタジーに脚色して綴らせて頂きました。(大して怖くない…)
それではまた次回の不動産ファンタジーで!