ホントにあった不動産の怖い話 ②
どうもこんにちは。"そん"です。
急に寒くなってきましたね・・・。
一昨日までの時季外れのポカポカ陽気が嘘のように朝から神経が張り詰めます。
そしてタイミングを図り間違えて地上に出てきた少数精鋭の2019年物セミさん'sにお悔やみ申し上げます。
ホントにあった不動産の怖い話【第二話】
埋蔵文化財
さて、埋蔵文化財をご存知ですか?
Q:埋蔵文化財ってなんぞや?
これがどうしてなかなか厄介でして、
例えば不動産屋さんが埋蔵文化財包蔵地(文化財が眠ってるところ)を購入して
万が一遺跡等が発掘されると、発掘にかかる費用は
原則不動産屋さんの負担になります。結構すごい金額になります。(個人の場合は免除されることが多いです)
事前に試掘調査を行って当該地に埋まってないか当事者・教育委員会の面々で立会いを行うケースがほとんどですが全員目が血走ってます。もうドッキドキです。土器だけに。稀に教育委員会の職員の目の前で土器を埋め戻そうとする猛者も居るとかいないとか・・・(ちなみに試掘調査費は自治体負担がほとんどだと思います)
試掘調査で出土しなくても住宅建築中に出土したらOUT。
もちろん工事はSTOP。
売り逃げようとしてもそんな「負」動産を買う奇特な方が現れるはずもなく・・・
お土地の売買契約前に周辺試掘調査の結果や地歴も徹底的に調べて出土しそうなエリアじゃないか確認を取りますが、それでも建物の基礎が打ち終わるくらいまではドキドキします。土器だけに。
そんなお土地を弊社は購入しようとしていたわけです。
事前の教育委員会での聞き取り、包蔵地エリア確認では真っ黒。
なんなら隣で2年前に出土して半年間工事ストップしてました。
これは無理だろ~、と事実を上司に伝えて私はお役御免。
すると一週間ほど経ったある日、
自社の在庫物件リストにそのお土地の情報が新着でINしてました。
あれ!?絶対埋蔵文化財出てくるって伝えてなかったっけ!?ヤバい俺のせいにされる!!そう思った私は即上司にTEL。
そん「あの土地買ったんですか!?絶対埋蔵文化財出てきますよ!」
上司「知ってるよ。だから買った」
そん「はい?」
【これまでとそこからの経過】
・埋蔵文化財出てくるって分かった時は止めようとした。
・あれ?重要事項説明書に「埋蔵文化財保護法」該当するって書いてなくね?
・手付金0円なのに手付解除期日付いてるぜ?
・売買契約締結
・試掘して無事文化財が出土する
・弊社「埋蔵文化財出てきたから手付放棄して(0円)契約白紙解除するわ」
・仲介、売主「「困る」」
・弊社「じゃあ安くして」
・仲介、売主「「ぐぬぬ」」
・弊社「やったぜ!」
重要事故説明書と契約書の内容がガバガバだったのと売主様も事業資金が早急に必要だったために切羽詰まった状況での金額交渉が出来たわけです。
購入金額が3000万円下がりました。
ちなみに埋蔵文化財保護法をクリアする方法はいくつかあります。
その一つが「やむを得ない」事情がある場合は、保護でOKだよというもの。
文化財が埋まってる深さから下に影響が出るような土壌改良とかをしなければ、保護したと見なして許容してくれます。
ただし「やむを得ない」事情がある場合に限ります。
「やむを得ない」事情がある場合だけです!
だから「やむを得ない」事情がある場合だけなんだってば!!
そんなこんなで擦った揉んだも有りましたが今ではとある事業者様から毎月云十万円のお家賃を頂けております。表面利回りは36%。
これから住宅を建築するご予定のある方は「埋蔵文化財保護法」という法律があるんだ、という事を覚えて頂ければ幸いです。ぶっちゃけハウスメーカーは埋蔵文化財保護法がかかるエリアは敬遠すると思うので余程大丈夫です。
はてさて
やはり書いてて思うのはそこまで怖くない…
タイトルを「そんの不動産営業体験記」とかにそのうち変えるかもです。。。
最後までお読み頂きありがとうございました!
それではまた次回!